WORKS
工藝族車
2019.08.01 蔡 海, 恒良英男、福原志保、S.G.Sガレージ
ここで取り上げる「工芸」と「族車」の文化は社会的評価に大きな隔たりがあり、それぞれの文化史は接点に乏しかった。しかし、手作業による唯一性や物語性がもたらす価値観、マスプロダクションによる画一性への疑問符は、工芸家と旧車會に共通した精神を構成している。
このプロジェクトでは、暴走族のオートバイカスタム文化の伝統を引き継ぐ旧車會と、工芸家が共同し、熱して軟化した金属を金槌で叩いて成形する鍛金(たんきん)という技法を中心に、「族車」を作り上げる。それぞれ立場に共通する点と異なる点をひとつのオートバイカスタムに同居させ、技巧や民藝の既成概念から長らく硬直したままの工芸に、文化史からメスを入れる。
Concept Movie
私たちは、制作前の事前調査として、旧車會の実態に迫るため、彼らのツーリングに並走しながらカルチャーの現在地探り、「REVVING TALKS」としてpre-worksを記録した。
Field Work / REVVING TALKS